妊娠中はホルモンバランスが乱れたり、変化していく体・体調に戸惑いを感じることにより、不安や恐怖を感じてしまう人は少なくありません。
そして妊娠中多くの人が1番不安に感じたことは、出産時の痛みではないでしょうか?
「鼻からスイカが出るのと同じ」ってよく聞く!
現在は無痛分娩を行える産院も増え、無痛分娩を選択する人も増えていると思いますが、自然分娩を選んだ方、またはかかりつけの病院では無痛分娩を実施しておらず、自然分娩を選ばざるを得なかった方も大勢いることでしょう。
様々な理由で自ら自然分娩を選んだ方でも、はじめてのお産の痛みは想像できないし怖いですよね。
そんなお産の恐怖を和らげる「ソフロロジー分娩法」を選択肢に入れてみるのはいかがでしょうか。
「ソフロロジー分娩法」とは?
ソフロロジー(英語表記:Sophrology)とは、インドの修行法であるヨガに基づいた心身を落ち着かせる技術です。
ストレス対策や睡眠障害などの精神疾患、アスリートの訓練にも使用されることのあるようです。
ソフロロジー分娩法とは、心身を落ち着かせ、お産をポジティブなものと考えるスタイルです。
「ソフロロジー分娩法」の考え方
「ソフロロジー分娩法」では、お産をポジティブに考えます。
不安に感じてマイナス思考になってしまいがちな陣痛や出産を、前向きに捉えるよう意識することからはじめましょう。
例えば、陣痛は赤ちゃんを生み出すために必要な力であり、赤ちゃんがお母さんやお父さんに会うために頑張っている証拠。
お産は赤ちゃんと協力して行う、お母さんだけが経験できる共同作業として認識すると良いようです。
実践方法【出産前】
お産を前向きに考えると言っても、なかなか不安は拭えないですよね。
不安を軽減するための「ソフロロジー分娩法」の実践方法についてまとめていきます。
①リラックスするための準備
リラックスできるBGMや好きな音楽を、繰り返し聴いておきましょう。
そして、出産当日でも同じ音楽を流しながらお産に取り組みましょう。
普段と違う環境では戸惑い、余計に緊張してしまうものです。
その緊張をできるだけ和らげるために、普段から聴きなれた音楽を流しながらお産を行うのです。
産院でバースプランについて聞かれた際に、お産の時に流しておきたい音楽があることを伝えておくといいかもしれませんね。
バースプランは出産計画のこと!
YouTubeにリラックスできるBGMやおすすめの音楽のプレイリストなどもあるので、こだわりのない人はそこから音楽を選んでみましょう。
② 呼吸法
陣痛やお産の際には、呼吸法が非常に重要になってきます。
妊娠期間中に呼吸法をマスターし、お産で慌てていても自然に呼吸ができるよう準備をしておくといいかもしれません。
1. ゆっくりと息を吐き切る
長く深く息を吐くことをイメージしてください。
呼吸中は自分のおへそあたりを見るようにしましょう!
2. 自然に息を吸う
息を吐き切ったことにより、肺が空気を求めます。
そのまま自然に2秒間ほど息を吸いましょう。
3. 少しの間息を止める
1~3の繰り返しです!
当日に落ち着いてお産に取り組めるよう、出産前に呼吸法を練習しておきましょう!
③エクササイズ
エクササイズを行い、体をほぐしてリラックスさせましょう。
あぐらの姿勢で
股関節を柔らかくし、会陰や産道まわりの筋肉を弛緩するといいそうです。
その体勢で前屈の姿勢をとったり、目を閉じて深呼吸したり、体に負担がかからない程度でストレッチをするといいかもしれません。
立った状態で
①左手を肩に手をつけた状態で、息を止めたままぐるぐる回す。
②息苦しくなったら腕をぐーっと前に伸ばし、息を吐く。
③腕をだらんと下ろし、右腕との感覚の違いを意識する。
続いて右腕、両腕と同じ動作を繰り返すと、血液の流れを感じることができると思います。
息を止めて腕をぐるぐる回している間は陣痛中をイメージ、腕を下したときに血が巡る感覚は陣痛と陣痛の間の休憩をイメージするといいそうですよ。
エクササイズを繰り返し行うと、陣痛の間の休憩中に血が巡り、赤ちゃんに酸素が届いていることを実感できるでしょう。
実践方法【お産中】
いざ陣痛やお産がはじまると、パニックに陥ってしまったり痛みに耐えきれなくなったりするかもしれません。
そんな時ほど、今まで妊娠中に意識してきたこと・実践してきたことを思い出してください。
・長く深く息を吐く呼吸法
・エクササイズで意識した血液の流れ
今までのことを思い出して力を抜こう!
まずは好きな音楽を聴いてリラックスしながら、お産を前向きに捉えるイメージ思い出しましょう。
まとめ
こちらの記事では、穏やかな気持ちで出産するための「ソフロロジー分娩法」についてまとめてみました。
記事の内容を要約すると以下の通りです。
・リラックスできるBGMや好きな音楽を、繰り返し聴いておきましょう!
・お産にあたり、呼吸法が重要なポイントになる!
・エクササイズでイメージトレーニングをしてみましょう!